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カンナは携帯電話を取り出すと、手早くメールを打つとため息を吐いた。
「誰に？」
「エティア。今何してるか分からないからメールで聞いておいた。ナナセさん、変わった様子ないか？って」
「聞いたところで、俺たちは何も出来ないんだよな」
「後で励ましてやるしかないか」
その時、着信音が流れてカンナが受ける。
「今大丈夫なのか？」
『移動中だから少しならね。ナナセの変わったところ？そういえば、この前帰ってきてから何だか元気ないし、小さなミス多いみたい。それが何か？』
「その…ジュンのこと何か言ってなかったか？」
『さぁ、私の専属じゃないからいつも近くに居るわけじゃないから。あ、もしかしてジュン告白したの!?』
電話の向こうのエティアのテンションが上がるのを感じて、側で聞き耳を立てていたキースと顔を見合わせた。
「言ったかどうか定かじゃないんだけど、どうやらダメだったみたいなんだ」
『えぇ？どうして？』
「それが分からないからお前に聞いたんだけど、何も知らないのか」
『良いわ、私が理由聞く』
「ちょ、エティア、余計なことするな！」
『何でよ』
「お前が首を突っ込むと話がややこしくなる。俺たちはジュンから話すまでこっちからは聞かないことにしたから、お前もそうしてくれないか？お前だって、振った相手のことあれこれ聞かれるの嫌だろう？」
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