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「雰囲気イケメンって知ってる?イケメンじゃないんだけど、イケメンふう、ってこと。みんなね、スタバで本なんか読みたいわけじゃないけれど、スタバで本を読むような自分、が好きなのよ」
前、話したヴィトンのバッグの話?
「ああ、そういうことかもね」
でも、私、ヴィトンの話を聞いて思ったことがあるの。欲しいものを手に入れても私にはひとに話すときは報告でしかないの。私が欲しいものを手に入れても、そのひとは欲しいと思ってなかったらうらやましいともなんとも思わないじゃない?だから、自慢だなんて思ってないのよ。ただ、あふれるばかりの「うれしさ」を報告したいだけ。だから、相手がふーんって言ってもなんとも思わないの。だから、やっぱり、ひとと私が違うんだって思ったわ。
あと、そこからブランドについても考えたわ。そもそも、ヴィトンは私欲しいとは思わないの。だけど、ブランドが欲しいとは思わないんじゃなくて、ブランドでも欲しいなぁって思うものはあるのよ。でも、ブランドでもハイクオリティだったり、オートクチュールだったり、映画のために作られたものだったりして、100万で追いつかないものばかりだわ。だから、はじめから手に入らない。
だけど、ティファニーはすき。じゃあ、それって何だろうって思うの。一般人が買うブランド商品のラインでしょう?
ヴィトンのよさは、品質と実用性よね?ああ、ひとは品質と実用性があるからヴィトンを買うのね!!って思ったとき、私はそれでも品質と実用性を考えたとき、ヴィトンは浮かばないのよ。それでわかったことは、私が貧乏ってことよ!!
hahahaha
私はこんなふうに話をしていれば、それでじゅうぶんなのだ。何が起きているのかよくわからないことが一番不愉快で、何が起きているのかを、じっと静かに見つめて、すっと心のくびきを手に握れるようになれば、それだけでじゅうぶんだと思っている。
それだけでじゅうぶんなんだ。人生それくらいしか面白いと思うことがない。
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