恋愛について

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二度目のワゴンレディでは、二児の母であったため、「女」に変貌するようで精神的な葛藤がひどかった。口紅ひとつ買いに行くのも、気持ち悪くなり、それをおいちゃんはヒーヒー言って笑った。私はとても鬱になっていたが、それでも、友人の社会復帰のため、彼女がやってもいいパチンコ店での職業に、「いっしょ」に採用されることを望んだ。 …がんばった。がんばったよ、オレ。。 つまり、私はもう、「女」ではなくなってしまったのだ。化粧をすることも義務であったし、キレイになるために自分に装飾することさえ、「罪」な気がしていたし、興味がなかった。なんだか、居心地も悪く気持ち悪かった。 だが、そんな私の事情は関係なく、オトコの目の色は変わるものだ。 まず、はじめに感じたのは、コンビニだ。頭をもって、フルメイクでコンビニに行くと、店員がはっとしてこちらを見る。このとき、齢30である。21、22くらいのときには、そうした熱い視線があったかもしれないな、と思い出した。なぜ消失してしまったかなど、疑問にすら思わなかった。いつでも赤ん坊を抱えていたからかもしれない。 オトコの視線に、もともと不感症な女である。私は胸がでかいが、露出が多い服を着るのが好きだった。24歳のとき、彼氏だった旦那は、歩くたびに、メンチきっていた。なんで、そんなにプリプリしているのかを聞いたらば、お前が胸をだしすぎなんだと言った。 そのころの私は、携帯中毒者で、視力が俄然落ちていた。落ちていたが、ひとの視線がうるさくないので、めがねをすることもなかったし、ひとが見えなくなることを喜んでいたのだが、そんなことになっているとは思いもしなかった。カジュアルな服は、あまり好きではない。。と心で静かに反抗した。 21、22くらいのときは視線を知ってしまっただけで、その後はどうだったかは視力落ちで気にならなかっただけかもしれない。今、書きながら気づいた。いや、だが、それでも、赤ん坊を抱えた女にはオトコの視線を向けることはなかろう。 仕事中はコンタクトをするようにしていたから、あれは気づいただけなのか。。。ちょっと分からなくなってきたが、それでも、キレイにしている女にオトコの視線を男性は向けるものである。観賞用だとしても。
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