第1章 るんるんほたるん

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「お父さんとお母さん、つまり両親が共に不在であることはこの近所づきあいの盛んなノンノン村では周知のはず。」 村落というものは大概そこに在住している村人の行動パターンはもちろん、特別な予定までもほとんどの人々が知っている。 何もない村だからこそ、みなは暇を持て余し、世間話が絶えない。 だから当然のように話題は隣近所のことから、隣の地区の家庭事情の話題にまで発展する。 現に私もいまだ小学生でありながら、引っ越してきたばかりのこの村のことを自然と覚えていった・・・。 そうなのだ・・・。だからこそひっかかるのだ・・・。あの電話の真意が・・・。 「・・・もしかしてあの電話は私の家の両親の存在を確認するためのものだった?つまりは・・・村人・・・じゃ・・・ない?」
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