有坂皆人くんの憂鬱なる一日 3

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思わずソファーから立ちあがっての突っ込みだ。 これほどのデカイ突っ込みを、我が兄に入れられるとは思わなかった。 「みゆっちに、いったい何仕出かしたんだよ」 思わず聞いてしまうセリフに、 「……聞いて後悔しないか?」 龍一の声も沈みきっている。 皆人は、もう放てる言葉も無くしてコクコクと顎を動かした。 この拷問のプロが、恋人を監禁? そして脅えられたとくれば、三日間も美百合をホテルの部屋に閉じ込めて、一体何をやらかしたというのか。 聞くのも恐ろしいが、聞かずにはいられない。 龍一は、皆人からふいと視線をそらして、 「この手に拘束して、ずっと見ていた。 俺の目に、俺の腕の中に、永遠に留めておきたいと思ったんだ」
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