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龍一の美貌に見惚れている女性陣には、信じられないことだろうが、
龍一の冷酷さ、敵に対する非情さ、そして彼が一番得意とする拷問の技の数々を、彼らはイヤと言うほど見てきている。
それは、言葉に出来ぬほど恐ろしいもので、そんな技術を持つ男と24時間、365日を共に過ごすなど、想像するのも脳が拒否するぐらいだ。
それに龍一は、わずかなミスもしでかさない完璧人間。
一緒に生活すれば、箸の使い方まであげつらわれそうで、きっと息が詰まる。
龍一から結婚式の招待状を受け取った面々は、最初、何の冗談だと笑い飛ばした。
そして、
『見え透いたジョークは笑い話にもならない。エイプリールフールにはまだ早いぞ皆人』
と、勝手に皆人のイタズラだと思い込んだ苦情の電話に、皆人までもが、うんざりさせられたのである。
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