第1章

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独り、病室の中で僕は思う。 僕は、弱い。 なにも出来ないと、言う訳でもなく。 だからと言っても、普通の人より出来ることは、限られてる。 僕は、無能。 僕は、臆病。 僕は、無力。 けれど、君は 君は、凄い。 なんでも出来ると、言う訳でもなく。 だからと言って、普通の人より特別な力を僕は、感じた。 君は、明るい。 君は、元気。 君は、優しい。 「もう、疲れたなぁ(ボソッ」 ガラッ 「涼ちゃん、クッキー作ったんだ~、一緒に食べよ」 「ありがとう、奈美。奈美は、いつも元気だな」 「あったりまえでしょ~。今更なに言ってるの。涼ちゃんも、私を見習って元気になりなさい」 「はいはい」 「はいは、一回!」 「あはは」 奈美の元気は、どこから出て来るのか。 ごめん奈美、僕は君を見習う事が出来ない。 「ごめんな、奈美」 「涼ちゃん?」 「僕はさ、もう駄目かもしれない」 「へ?」 「正直さ、もう疲れたんだよ。死にたい」 「涼ちゃん、なに言ってるの?」 「だから、ごめん」 ごめんな、奈美、ごめん。でも、もう限界なんだ。 「涼ちゃん、そんな事言うのヤメテ!」 「奈美・・・・・」 「疲れた?死にたい?。なに言ってるの!。涼ちゃんは、生きて、死ぬなんて私が、いや、涼ちゃんの帰りを待ってる皆が、許さないんだから!」 「奈美・・・・・」 「だから、生きて。謝らないで、私の欲しい言葉は、それじゃないんだから!」 「奈美・・・・・、ありがとう、僕、生きるよ」 「涼ちゃん・・・・・、あったりまえでしょ~。涼ちゃんが死ぬなんて、ありえないんだから」 気ずくと、僕の頬と奈美の頬には涙がつたっていた。 「「あはは」」 僕は、鎖から放たれた様で清々しい気持ちだった。 「でも、奈美がそんな事言うとは思わなかった」 奈美の豹変振りは、凄まじかった。 「だって幼馴染が、死にたいなんて言ってるのよ、そりゃあーなるわ!」 「あはは・・・・・、ありがとう奈美」 「はやく、元気になってね涼ちゃん」 「うん!」
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