僕という存在

6/8
前へ
/8ページ
次へ
高校生活が始まって数日がたった頃、アガペのクラスに足を運んでみた。 でも、このとき既に、あいつには新しい友達が出来ていた。 そのときに平然と混ざれば良かったのに、友達がいないというレッテルを貼られるのが 怖かったのかもしれない。 僕は、その日から親友のクラスには足を運ばず、休み時間は図書室か教室で昼寝をすることにした。 4月半、クラブ見学が始まった。 僕はどの部活に入るかは、既に決めていた。それは、水泳部だ。 小さい頃、二度カナヅチになったことがあるが、泳ぐことは嫌いにはならなかったので、 優雅に泳ぎたいという理由だけで水泳部に入部した。 水泳部には親友のアガペもいた。 1年生は合計で男女合わせて9名入部した。 この水泳部で僕は君に出会ったんだ。 当時の僕らはまだ、お互いの心の距離が離れすぎていたよね。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加