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2枚目の男
晴田 刻圧は、今電話ボックスの中にいる。
それも、公衆電話の上に10円玉を置き、それを矢継ぎ早に装填するという方法である。随分と古典的な気がするが、構っている暇はない。
「…で、2次回あるの?」
『あるぜ、もちろん!』なぜか、向こうの声の主は酔っ払っている。
「わかった、明日の午後7時半に鳥伝でよろしくな。」
『おーう…ヒック』
10円玉15枚を消費した長電話は、唐突に切れた。
その翌日、鳥伝という焼き鳥居酒屋にて。
既に5、6人がいる状況であった、高校時代の同窓会。
ここらに住んでいる輩が少ないからだろう。10人程度しかこないらしい(酔っ払った相手に聞いたのだが、信ぴょう性はいかに…)
そして、電話してきた奴がきた。
「ミーんなー!」
「…」明るい声に、一度無言になってしまう。
「お、はるちゃんじゃん!」
「お、おう。ど、どうした?」
「そんなことはともかくとして…」
なんだ?そこで話をきるか?
「結婚しようよ!」
できるか!このオカマ!
確かに、昨日酔っ払っていたのはゲイバーで酒を飲みすぎたからだとか言ってたな。
しかし、高校で柔道部1の奴が、
ゲイに…オカマになるか?ふつう。
…fin…?
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