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アルトの服の裾を引っ張って子供のように俺が首を横に振ると、アルトはそれを悟ったかのように優しく笑って頷いた。
アルトが俺を守るように抱きしめてくれた。
アルト「ハヤト、○△◇□×○?」
相変わらずアルトの言葉は分からないが何故か安心した。
アルトが守ってくれてるような気がした。
隼人「アルト○×?クロウ○×△……?」
隼人の口から俺の名前が出た時、過剰に反応して肩を揺らしてしまった。
今の反応でバレたかもしれない、そう思うと怖くなってアルトの服を握り締めたままうつむいた。
アルト「□○○×△◇×◇×○。」
言葉がわからなくて、口も出せないままでいるとアルトに腕を強く引かれた。
そのまま逆らうことなく大人しくついていくと、アルトが俺の頭を撫でた。
子供じゃないのに、と思ってしまってその行為に赤面した。
その姿も面白いのか、アルトは笑ったままだった。
アルトは森にいた老人(ダグラス)から貰った小包を開けて、中からペンダントらしき物を取ると俺の首にそれを付けた。
ペンダントはユーリの鱗のような光沢のある黒色のチェーンに、ユーリの瞳のような美しい赤色の宝石がついていた。
黒羽「ユーリみたい。」
ペンダントの感想を独り言のように呟くと、指の腹でペンダントの宝石をなぞる。
「僕もそう思ったよ」
隣から聞き覚えのある流暢な日本語が聞こえ、横を向くとアルトが苦笑していた。
もしかしてさっきのはアルト……?
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