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アルトが無表情で廊下を進んで行く。
俺は抵抗もせず手を引っ張られるだけで何も出来ない。
アルトの無表情な顔が何故だか怖い、と思ってしまった。
クロウ「アルト……?」
立ち止まってくれたがアルトが振り向く事はなかった。
また歩きだそうとする、アルトの腕を掴んで俺に向かい合うように引き寄せた。
クロウ「ねえ……、どうしたの?」
俺の問いかけにアルトの返事は無かったが、アルトの瞳が揺れて“不安”を示していた。
アルトが恐る恐る抱きしめてくる、その腕は震えていた。
アルト「怖いんだ……、クロウを失うことが怖いんだ」
俺の存在を確かめるように、きつくきつく抱きしめられた。
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