第1章

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 突然だが、しばらく自分語りをさせてほしい。いや、これはもはやただの愚痴でしかないのだが…。  現在フリーター。葬祭センターの(バイト誌用とかも)広告を制作したり、遺影を修正かけたりするなんとも言えない仕事をしている。そんな俺にも一応彼女がいる。5年前葬祭センターの目の前で…女を引っかけたらコロっと俺の女になったのである。彼女はもう少し幼く見えたが27歳。故人と不倫していたらしく故人は生前、別れたら一緒になろうと約束してたそうだが、相手はどこまで本気だったかはなはだ疑問だ。 で、そんな7歳差カップルである俺と依子は25のフリーターと32のOL、ぶっちゃけどうよ?マンネリ化は避けられない。…俺は出会い系サイトで自分の顔の眉毛、目やら鼻やら歯などをガンガン修正し、別の女と会話することにしたのである!ただし会う気は全くない。ひたすらその気にさせ、もてあそぶだけである。やり取りを会話調で発表しようと思う。プロフィールページによるとアコちゃんという子で21らしい。 「やあ(^_^)/はじめまして。プロフで興味持ってメールしてみた。アコちゃんは…大学生?」 「はい。といっても短大なんですけどね( ̄∇ ̄*)ゞカラダが 弱いからダブっちゃいました(*´∀`)♪モグ三さんはどんなお仕事をしているんですか?」  自分の彼女には絶対にないフレッシュさ、従順さ、儚さ、文字から見て感じるおばか度…もてあそぶには格好の相手である。というかプロフィールの画像が何故か自分の写真ではなく、マニアックなゆるキャラでなければ本気になっていた。なんだろうな、このタラコくちびる… 「僕はね、葬式に携わる仕事をしているよ。」嘘はついていない。 「うわあ(゜0゜)そっか~おくり人さんなんですね。なんだかオバケとかついて来そうで怖くて私にはできません(>_<)」  …あれ?もしかしてヒかせちゃったかな? 「そんなことないよ。僕はあんまり気にならないし、誰かがやらなければいけない仕事だからね。」 「なんだか大変そう(◎-◎;)今日はもう遅いのでゆっくりお休み下さい。」 「確かにそうだねf^_^;お休みなさい」 気配りの出来る子だ…なお、現実の彼女…現在同棲中。けれど帰りは俺より遅い。別に彼女が悪い訳ではない。仕事の時間が彼女より早く終わってしまう暇な自分が悪いのである。僕は炊事もできない。
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