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「…私、バイトの女の子のブログを…偶然、見てしまったのよ…そこにはやり取りしている人の好きな色やら食べ物やらが書いてあって…あなたと一緒だった」
やっぱりあの子は少し抜けていたらしい。
「浮気されたこともショックだけれど…けれど…これじゃあんまりだわ…あの子言ってなかった?入退院を繰り返していて、男の人にも慣れていないの。」
カラダが弱いとは聞いていたがまさかそこまでとは。
「それなのに、あんたみたいなヒドイ男に引っ掛かって…」
あれ?さっきまで怒ってたのに泣いてる?
彼女は続けて「どうせ……本気じゃないくせに!」
!
そうか…いつのまにかあの故人と同じことをしていたのか…彼女はわかってたんだ。故人が本気じゃないことぐらい。あの子でさえ本妻の立場の人間を知らなかったとはいえ、自分に気がないことを何となく感じとってしまっているんだ…
「あなたのこと、嫌いになったみたい。あの人みたいになったあなたをもう見てはいられないから…お互い、距離を取りましょう」
ぐうの音も出ない。フラれて当然だ、こんな奴。それでもフラないコイツはやっぱり年上の女だった。
「お前もあの子も諦める。覚悟しているからフッてくれ。」
パァン!
俺は思い切りビンタされ、遊びも本気も終わった。
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