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いつの間にか食堂には多くの人が集まっていて騒がしい。 「意外と長く話していたね」 例の彼氏との会話を無事に終えて、俺は由紀のところへ戻ってきた。 もちろん頭をはたいてきてはいない。突然そんなことをするのは由紀ぐらいだ。 山崎さんに怒鳴られていた男性は由紀の思っていたように、彼氏だった。別に残念ではない。・・・ちょっとだけ残念だ。 「どうだった。さっきの話、わかった?」由紀は聞きたくて前のめりになっている。その前に言うことはないのだろうか、戦場に赴いた戦士への暖かい言葉のようなものは。 「すごいことを聞いてきた、俺は。やればできるとはこのことだ」仕方ないから自分で褒めることにしよう。 「うんうん、祐太はできる子だよ。」 そこは棒読みで言うところではないはずだが 「で名前は何だったの」
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