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「お待ちどう様です。では、ごゆっくりー」
お菊ちゃんはお茶と団子を置いて店先に出て行った。
そして、大きな声で客を呼び込んでいる。
笑顔を振りまき、愛想良く周りの人からは人気だ。
「総司ー、そんなにお菊ちゃん気になるの?」
「ん?まぁ……。からかうと楽しいじゃん」
「そんなんだからお菊ちゃんに嫌われるんだよ」
別に俺が楽しければそれでいいし。
あいつが嫌おうが俺はからかって遊ぶだけ。
それだけ。
「元気だよね、お菊ちゃん」
「ん?そうだな……」
俺が団子を食べている時だった。
何やら店先で揉め事が始まっていた。
頬杖をついて見ているとそこにいたのはあいつだった。
俺はすぐに立ち上がった。
「総司?」
「何やってんだよ……!」
馬鹿じゃねぇの?
町人が武士に喧嘩を売るなんて。
何考えてんだか……
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