第一章

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「お菊ちゃん、みたらし団子二つね」 「……かしこまりました」 注文したらこっちの勝ち、みたいな顔をするな! なんか負けた感じがして腹立つ…… 「ねぇ、お菊ちゃん暇でしょ?俺の話し相手になってよ」 「お生憎様、私は忙しいんです。貴方様の相手をしている時間はありません」 私は適当にあしらって台所に入った。 焼いた団子にみたらしをかけ、お茶と一緒に沖田の元に持っていった。 「それ食べたらお帰りくださいね?」 「お菊ちゃん、冷たいなぁ……」 残念そうな顔をしても私には効きません。 というかこの人に同情したら駄目。 それこそ思う壺だから。 沖田は黙って団子を食べる。 それもまた違った寂しそうな表情を見せながら。 「……少しだけですよ?」 私は沖田の前に腰を下ろした。
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