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「なんだかんだ言ってもお菊ちゃんは優しいんだから~」
「戻ります」
「ごめん、ごめん」
「大体、私を呼ぶくらいなら他の女の子と食べたらいいじゃありませんか。手に余るほど女の子がいるんですから……」
私はため息を吐きながら言った。
それに分かります?
私に注がれている女の子たちの敵意むき出しの視線。
沖田が来てから私は女の子の友達がいないんですよ?
同性の友達がいないってかなり寂しいんですからね。
「君じゃなきゃ嫌なんだけど?」
ニヤリと笑う沖田に顔を赤くする私はまだまだなんだろう。
からかわれていることは知っている。
それでも、こんな風に顔を赤くしてしまうんだ。
「そんな言葉……誰にでも言っているんでしょう?」
「あ、分かった?」
ケラケラと笑う沖田にまた私は腹を立てる。
こんな人に顔を赤くしてしまう私はどうなの?
「早く帰って下さい。そして私の店にもう来ないで下さい」
「本心じゃないくせに。じゃーね、また来るよ」
今、人の話聞いてました?
もう来るなー!!
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