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私もよく武士様にこんな口きいてるわ……
一応、丁寧に話しているつもりなんだけど……
どうしてもあの人のことになると……
「お菊ー!暖簾、下げちゃって!」
「分かったー!」
私はお母さんに言われて日が暮れてから暖簾を下げた。
なんであの人があんなにモテるんだろう……
そりゃあ、容姿は綺麗だけど……
猫被りだし、性格かなり悪いのに……
何処が……?
「また沖田様来てたんだね~」
「もう毎回毎回来ないで欲しいよ。全く……」
お母さんは呑気に笑って明日の仕込みをしている。
私は机を拭いていた。
「ねぇ、お菊。店の手伝いばかりさせてごめんね……」
「えっ……?全然!私だってやりたくてやってるんだから」
急に謝られてどうしていいか分からなかった。
お母さんそんなこと気にしてたの……?
「私、この店好きだし、沖田様も含めて色んなお客様と話せるから……」
私は笑った。
お母さんは少し申し訳なさそうにしながらも笑った。
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