第1章

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「――――んっ……うぅーん、さむぅ……」 全身が凍えるような、不快な寒気。 氷に直接、肌を触れさせているかのような冷気を感じて。 重い瞼を、ゆっくりゆっくり、こじ開けてみる。 「……っ。頭、痛ぁい……」 ズキズキと疼く、こめかみを押さえる。 「……なぁに、これ?」 目を開けてはみたものの。 「真っ暗じゃん! どこよ、ここっ! ……っつぅ! いったぁい……」 思わず叫んだことで、頭痛に拍車をかけてしまった。
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