エピローグ

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警察から自宅に連絡がきた。お宅の息子さんから話を聞きたいということだった。母はうちの自慢の息子が何をしたって言うんですかと金切り声をあげ、父はその場で阿呆みたいに呆然と立ち尽くし、俺の方を見ている。 お前らの自慢の息子が、世間様に自慢できる立派なことをしてやったぞ。暴力。監禁。強姦。殺人未遂。もっと多くの人に知ってもらいたいよな?メディアの力でも借りようぜ。武勇伝のように滔々と語ってやるよ。なぁ。褒めてみろよ。自慢の息子なんだろ。 通夜みてぇに青ざめた顔した両親に連れられて俺は警察署に向かった。取調室に通されたのは俺だけ。怖い顔したオッサン2人が厳めしい顔をして事件のあらましについて話せと俺にやかましく言ってくる。将来オヤジの会社の跡を継ぐはずの俺は嘘なんてつくわけないだろ?だからありのまま。正直に包み隠さず話した。目の前にいるオッサン刑事2人組は隠すことなく怒りの表情を浮かべていた。しかし流石はプロ。冷静に努めようと感情を押し殺して淡々と事情聴取を続ける。警察屋さんも大変だねぇ。 俺は共犯者の名前を口にすることに何も躊躇いはなかった。山田に加藤に木下の3馬鹿トリオの名前だ。俺らは4人ともみんな仲良く性犯罪者で殺人犯なわけだが少年法によって俺らは守られる。よく考えればおかしな話だよな。中学生、高校生にでもなりゃ善悪の区別はしっかりつくっていうのに重い罪に問われることがないんだぜ? 成人年齢以下ってだけでそれが罷り通るっていうんだからな。 どうだい。父さん母さん。自慢の息子だろ? 警察のオッサン達は反省の色がまるで見られない俺に対して怒りを抱いているのだろうが何を反省すりゃお前ら満足するんだよ。 山田達みたいに泣き、これまでの行いを悔いて謝罪の言葉を何度も口にしていれば納得するか?しねぇだろ。やったことには変わりはないんだし、望んでやったことなんだからそもそも反省もクソもねぇんだよ。バーカ。 みんなめちゃくちゃになっちまえばいいんだ。こんな世の中に価値なんてねぇんだからよ。
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