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「龍二が守らないといけないのは私じゃなくて家族だよ…
だから家族のとこに帰って?
そして今から言うお願い聞いて?」
「何…?」
「20年後、
龍二が親の努めを果たした時、
私を迎えにきて…
私はだれと結婚しても誰の子供を産んでも愛してるのは龍二だけ。
龍二だけをずっと愛してる…
連絡もうとらないけど、
これで2人が終わりとは思わない。
この出逢いが運命なら別々の道を歩いていっても、
歩いていった先でいつかまた絶対巡り会える!
私はそう信じてる。
だからそれまでお互いにこのペアのネックレスしてこのネックレスに誓って歩いていきたい…
20年後、
龍二と幸せになりたいの…」
話を聞いていた僕は涙がとまらなかった。
愛してるのにそばにいてあげられない…
愛してるのに結婚できない…
愛してるからこそ別れなければならない…
僕がその現実を受け入れるのに涙はどれだけ流しても足りないくらいだった。
でも受け入れるしかなかった僕は、
自分と彼女の運命を悔やみ、
黙ってうなずいて別れを選んだ彼女を抱き締めた…。
「真由美…愛してる…
ずっと愛してる…20年後必ず迎えにいくから待っててくれ。
その時は絶対幸せにする。
」
「龍二…愛してる。
ありがとう。
幸せだった。
龍二と過ごした時間、
私の大好きな声、
優しい笑顔、
私を強く抱き締めてくれるたくましい腕、
私が安心して眠れる龍二の厚い胸板、
私を抱いてくれる龍二の肌、
そして龍二の全てを忘れない。
私の目が、
耳が、
心が全部覚えてる。
龍二は私に本当の愛を教えてくれた。
ありがとう。
」
「真由美…」
僕は子供みたいに泣いた…
彼女を抱き締めながらずっと泣いていた。
本当に別れるんだと…
そして彼女の最後の出勤日になる土曜日までは2人彼氏と彼女としてラブラブに過ごして別れようと誓いあった。
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