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大手化粧品会社で働く私は毎日ありがたい事に忙しくて
充実した日々を送っているそれはただ仕事だけじゃなくて…
ピロロン♪
スカートのポケット中から響いた着信音
秋勝からだ…!
「もしもし?」
「もしもし、今時間いい?」
電話越しから聴こえる未だに聴きなれない低い声にドキドキしてしまう
「大丈夫だよ、丁度仕事終わったところ。」
「そっか…
じめっとしたこの夜風と電話口の沈黙が甘く苦しい
「今からウチくる?」
いつもの各駅に乗って下北沢の駅まで向かう
車内の窓から見える下北沢はまだ明るくてなんだか楽しそうだった
黒縁眼鏡をした茶髪の男の人が階段の下に立っていた
あ!秋勝??
私は慌てて駆け下りた
「迎えに来てくれたの?」
「まぁね…」
照れ臭そうに下を向いて笑う秋勝
「ありがとう…嬉しい……。
行こっか、」
家へ向かう私たちはどちらからともなく手を繋いでいた
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