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「きっと明日だよ」
正直なところ基礎体温なんてつけてないから分からないけど。
そう信じたいなって思ったから。
「基礎体温ちゃんとつけておけよ。
それで毎朝、俺にも報告すること」
「うん」
まだ繋がったままの体勢なのに、もう彼は楠田部長に戻って私を管理してる気がする。
だけどこういう彼も、全部が愛おしいから。
「あなたを心から愛してる」
初めて自分から口にしたことに、彼は驚いた表情を一瞬見せる。
けれどその目元は嬉しそうに緩められて、お返しに優しいキスが繰り返し落とされた。
きっともう……私は不安になったりしないだろう。
そう確信しながら、深く重なった唇に瞼を閉じた───。
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