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「これからの企画部は津川映見と瀬那川蓮都が背負うべきだし、販売促進部は葉月が背負うべきで、もう俺は現場から退いて次のステップに進むべきだって思ったんだよ」
そう、会長が旅立つ前にこの会社のこれからの体勢をしっかり整えておかねば、あの爺さんだって安心して旅立てないに違いない。
確かに津川映見にしろ葉月にしろ、今、俺が部長を退いて彼女たちをそれぞれのトップに据えたら、色々な意味で余裕がなくなるかもしれない。
けれど映見も葉月もそれを乗り越えるだけの底力は持っていると俺は思う。
だからこそ俺はこの時期に部長からステップアップすべきだと考え、会長に提案した。
「じゃあ、歩は辞める訳じゃないのよね?!」
3度目の冴子からの問いかけに俺は笑って答える。
「当たり前だろ。だからさっきも言ったように俺はこの会社を辞めはしないし、辞める時は誰よりも先に冴子に言うよ」
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