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言い返した俺に葉月は負けじと食い下がる。
「じゃあどうして家の中でもずっと楠田部長なんですかっ!」
「はぁっ?!」
「二人でいたって……あなたはずっと楠田部長で楠田歩じゃないっ!」
完全にブチ切れたらしき葉月は再びリビングから飛び出し客間の襖をピシャリと閉めた。
「おい!葉月っ!」
「楠田部長なんか嫌いっ!」
襖の向こうから聞こえた葉月の声に、またカチンと来る。
やっとご機嫌直ったと思ったのにまたふりだしに戻ってしまったこの状況。
けれど俺も引き下がれなくて。
「嫌いで結構。だけど明日は結婚式だ。
葉月がどれだけ抵抗しようと連行するからそのつもりでいろ」
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