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襖に向かって宣戦布告してから俺はリビングへと戻る。
あまりにイラつきが抑えきれなくて、ずっと我慢していたタバコを茶箪笥の引き出しから取り出して火をつけた。
「家でも楠田部長……ねぇ……」
もはやここまで言われると、自分でもどうしていいものか分からない。
けれど結婚=退職なんて古臭い縮図に葉月を埋め込みたくないのは本音で。
今の仕事は葉月にとっても天職だと俺は思うがゆえに、子供が出来るまで続けさせてやりたいだけなのに。
彼女は仕事を辞めたいのだろうか?
とてもそういう風には思えないし……だとしたら何だ?
どうしても答えが出なくて、俺は悩んだ末に映見にメールを入れてみた。
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