第7章:『犯人はあなたです』

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 十真は、自白は期待できないと悟ったのか、 「では、洗濯機を調べてみますか?」 「え?」  森が聞き返す。  喜納は「あっ!」と声を上げた。 「焼却炉で処分した可能性も考えられますが、どっちにしろ、時間はかかっても必ず警察のみなさんは見つけ出します。  ーーあなたが宮脇先生を殺したときに着ていた、衣服」  森の、新品同様のツナギが一瞬で色あせたーーように、喜納には感じられた。   「犯行から死体発見までそんなに時間は経ってません。  そして警察が来てからは、あなたはずっと自由を奪われていた。  服をどこかに隠したのなら、捜査令状を取って家宅捜査をしてもいいし、学校中でも探せます。  洗濯機で血痕を洗い流したとしても、目に見えなくなっただけでちゃんと残ってる。  焼却炉で燃やしても、燃えカスを調べれば」  一度付着した血痕は、そうそうなことでは落ちない。  一度罪を犯せば、その証は完全に隠すことも消すこともできないのだ。 「それが、あなたが犯人である証拠。  チェックメイトです、森さん」
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