第1章

2/31
31人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
誰にも忘れたい過去がある。 この私にも忘れたいことがある。それが中学時代。 それに決別したくて、電車で一時間半かかるこの高校に入学して半年… 朝早く家を出るのにもそろそろ慣れた。 友達はもう要らないと思っていたけれど、休み時間に話せる子もできた。 同じ中学校から来てるのは私を含め二人いるらしい。その生徒のことを私は知らない。 合格の報告に行った時、担任の先生からもう一人同じ高校に合格したと聞かされた。 それが女子か男子かすら聞かなかった。 どっちだろうと私には関わりのない人 へーって、無表情で答えるだけ 興味無さそうな返事に、先生も話を膨らます必要がないと察したようだ。 そういうわけで人間関係は1から。 中学の人間関係を引き摺らなくて良かったから、友達関係で苦しんできた私にはありがたかった。 朝の早いのに馴れるのが精一杯の一学期もあっという間に終り、反動からか夏休みは昼前に起きる怠惰な生活 気持ちに関係なく時は過ぎ あっという間に二学期が始まった。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!