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1時間30分の電車通学が、今日程短く感じたことはなかった。
高村くんと話してるとあっという間だった。駅から学校までの通学路も二人並んで話した。
高村くんと別れて教室に入ると、七海がこちらに好奇心たっぷりの目を向けてきた。
「おはよー。ねえねえ、今一緒に話してたの誰?」
「あ、あれは…同じ中学の高村くん。」
「彼?」
「彼じゃないよ。」
「違うの?素敵な人だね!!」
七海の目がキラキラしている。高村くんは背が高くてスリムで顔も整っている。確かに素敵だ。
七海の言葉に頷けた。
「確かに素敵だよね。」
「何、他人事みたいに?夕貴は仲良さそうに話していて、なんとも思わなかったの?」
「うーん、そんな意識して見てなかったから…。」
「じゃあ、私がアタックしてもいい?」
「う…うん。」
「ホント?やったー!」
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