30人が本棚に入れています
本棚に追加
田中君とは同じクラスになったこともなかったし、話したこともなかった。
彼のことを嫌だとは思わない。可愛い顔をしてるなと、好印象ではあるのだけれど…
だからと言って付き合うって気持ちには程遠い気がする。
「ごめん、私は田中くんのこと知らないから…。」
「そうだよな…
じゃあ友達からってことでどう?」
友達なら…
女友達と同じように話したりするだけ…?
それなら…。
恋愛抜きで気楽に話せるような友達としてならいいのかも
「じゃあ、友達として…。」
「いいの?やった!
早速だけど、今度の日曜何処かに行かない?」
「え?だって…。」
「俺を知ってもらわなきゃ友達にもなれないだろ?」
「じゃあ、二人だけじゃなく他の友達と一緒なら…」
積極的な田中くんに乗せられるように、その頃仲が良かった亜美を誘って、田中くんの友達の結城くんと四人で水族館に行くことになった。
初めての経験でウキウキして楽しかったのを覚えている。
そのあと数回四人で出掛けて、それなりに楽しかった。
けれど、そのうち亜美が四人で出掛けるのを断ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!