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言葉にならない気持ちがお互いの体温を通じて伝わってくる。
互いの懺悔の念と後悔、そして希望。
「もういい。」
晶が博人に言いたいことがあるのは分かる。でも、もうどうでもいい。
こうしてここに来てくれたから。
「加奈……」
「もう、いいの。
晶にまた会えたのはあの二人のおかげだから。」
博人が私を選べば決して訪れなかった再会。
泡沫の恋心が長く続き、永遠を誓えたかどうかわからない。
運命だと片づけるには物足らず、偶然と呼ぶには出来過ぎた私たち。
「すまない。」
「もう離れないで。」
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