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「あなたについては所長さんから教わっていたの」おねぇ・・・・澪さんは察するのが早い。
「所長って、
清浄所の所長ですか? 」
「ええ。
あの黒い傘を観て欲しいと頼まれたのですが、
その時にわたしからあなたについて伺ったのです。
もし……それでご気分を害されたのなら、
ごめんなさい」澪さんはさっきよりも深々とお辞儀をした。
「い! いえ! そんな、
澪さん。
頭をあげて下さい。
気分なんて害してないですから!」澪さんに気分を害するなんて。
「本当に?」
「本当です」
「……よかった」澪さんは、
ほっとしたような表情を浮かべた。
ひょっとすると、
私を呼び止めたのはこのためにだったのだろうか。
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