二章

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 ______君が居ないのに。 私が居る。  夕刻の波止場にはもう私達しかいない。  私達だけ。  君は。  君は。  ……さん。  遠い声。 私を呼んでいるの?  ……ちえみちゃん  こだまが響く。  君が居ない?  居ないの。  ______リン。  鈴の音が「______ ひゃっ!」いつに間にか澪さんが両手で私の頬をムニっとしていた。 一体全体、 なにがあったの!?  「ちえみちゃん。 聞こえる?」
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