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翌朝、あたしは重苦しい気持ちで目覚が覚めた。
表面上の気持ちとは裏腹に内に隠されていた心は解放され、羽を得たように自由だった。
とても満腹感もあり、そんな自分が怖くて軽く身震いをした。
あたしは自分の口の中に血の味を感じながら部屋から出ると、リビングに彼の死体が転がっているが見えた。
彼の体にはいくつも噛みつかれ、肉を引きちぎられた跡が残っていて、その横には拘束されたままのあたしの体があった。
「いつからあたしがろくろ首だって気づいてたの?」
あたしは首から上だけの姿に豹変したまま、彼の死体を見下ろしてそう言葉を投げかけた。
END
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