第1章

3/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/3ページ
翌朝、あたしは重苦しい気持ちで目覚が覚めた。 表面上の気持ちとは裏腹に内に隠されていた心は解放され、羽を得たように自由だった。 とても満腹感もあり、そんな自分が怖くて軽く身震いをした。 あたしは自分の口の中に血の味を感じながら部屋から出ると、リビングに彼の死体が転がっているが見えた。 彼の体にはいくつも噛みつかれ、肉を引きちぎられた跡が残っていて、その横には拘束されたままのあたしの体があった。 「いつからあたしがろくろ首だって気づいてたの?」 あたしは首から上だけの姿に豹変したまま、彼の死体を見下ろしてそう言葉を投げかけた。 END
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!