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どうやら、そんな事を私が聞くとは思っていなかったのか、アルフォンスさんは少し微妙な顔をした。
「………別に、何時だっていいでしょ」
ぶっきら棒に言い捨てるアルフォンスさんは、明らかに、いつもとは様子が違っているように見える。
…………やっぱり、寝ている私に毛布を掛けてくれたのは……。
「それにしたって、手元にある情報から、あらゆる仮説と可能性を推測すれば、苗木の取り扱い書と、手紙に辿り着いた筈なのに。やっぱり、君は、まだまだ未熟だね」
…………話を逸らされた上に、ダメ出しされた。
「それは…すみません」
「期限内に真実に辿り着けなかったら、どうしてやろうかと、あれこれ考えていたんだけどね」
良かった!
ギリギリセーフとはいえ、真実に辿り着けて!
試されていた我が身の危うさに、今更ながらにゾッとする。
「でも、ベラドンナと肖像画に気が付いた事を考えれば、及第点をやらない事もない」
………………へ?
及第点?
「え!?本当ですか!?」
うわ!!!!
初めて、褒められた!!!!
「何、そんなに喜んでるの。及第点だよ、及第点」
テンション上がりまくりな私に、アルフォンスさんが呆れた顔をする。
でも!!!!!!
「いいんです!及第点、嬉しいです!!」
及第点でも、褒められた事には変わりない。
貶されるより、断然いい。
毒製造機の腹黒師匠に、初めて褒めてもらった!
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