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…………え?
そして、そのまま私の方へと近付いて来た。
何?
何で近付いて来るの?
どんどん近付いて来るアルフォンスさんに、自然と後ろの方へと後退る。
それなのに、アルフォンスさんの歩みは止まらなくて、とうとう、私は本棚に背をぶつけてしまった。
バサバサと音を立てて、本が数冊床へと落ちる。
そんな私の目の前まで来たアルフォンスさんは、私の顔の直ぐ横……本棚に手をついて、更に顔を近付けてきた。
ちっ、近い!!
吐息がかかるくらいの距離で見下ろされ、内心、パニックを起こしながら、何とか逃れようと反対側の方へと身体をずらそうと試みる。
そんな私の動きを察知したのか、アルフォンスさんは、逃げようとする私の頬に、あろう事か、手を添えてきた。
何ですか?これ。
何、この状況。
さっぱり、意味が分からないんですけど?
「………」
「………」
困惑しながら、アルフォンスさんの意図を、表情から探ろうと試みるも、全く分からないし読み取れない。
そんなアルフォンスさんの顔が、更に近付いて来て、どうすればいいのか分からなくて、ギュッと目を瞑って身を固くする。
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