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街中のお店を回って、楽しくお買い物。
お洒落なレストランで、テーブル席で向かい合って、素敵なランチタイム。
街を歩きながら、道端で売っているアイスを買い、お互いのアイスを食べたりしながら、ルンルン気分でお散歩。
歩くのに疲れたら、カフェテラスで、顔を寄せ合いながらのドキドキティータイム。
………何だ、この初々しいデートプラン。
誰だ、この優しい笑顔満開な人。
こんな調子で、とうとう街中すべて制覇しやがりましたよ、この人達。
行く先々で、驚かれ、揶揄われ、祝福され……。
燃え尽きた私は、真っ白な灰になりました……。
もういい……。
いくら叫んでも、否定しても、誰にも私の声なんて聞こえないんだ……。
疲れ切った私は、大人しく、自分の中で彼女とアルフォンスさんのデートを見守る事にした。
そして、心の奥底に、ふっと芽生えた感情……。
彼女の荷物を、アルフォンスさんは嫌な顔一つしないで持ち、ありとあらゆる場面で、完璧なエスコートをしてみせた。
…………何だろう。
凄く、モヤモヤする…。
中身が違うだけで、この扱いの差。
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