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「ロクドか…久し振りだな」 ロクドはニヤッと笑うと 「お前、パスタの事考えすぎて俺様の気配も察知出来なかったのか?」 全く、本当にムカつく輩だ。何を笑っているんだ。図星だから何も言い返せんが、本当にムカつく輩だ。 僕は少しイラッとしながら 「ああ、そうだ。久々に洋の国に来たから、和の国では食べられないものが食べたいんだ。」 と生意気な態度で言ったはいいが、先程ロクドの 「俺様が連れていってやろうか?」 という言葉を思いだし、今度は出来るだけ丁寧に 「その…パスタの美味しいお店に連れていっていただけないだろうか…」 とお願いした。 余りの態度の変わりようを滑稽に思ったのか、ロクドは声をあげて笑い、 「しょうがねぇな、来いよ」 というと僕の少し先を歩き出した。
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