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「ただいま。お絵描きしてるのか。」
パパはユキの描いている絵を、上から覗き込んだ。
「公園のお花描いてるのよね。」
ママがニコニコしてユキの代わりに言った。
ユキは、一心に描き続けている。なぜかパパのほうを見ようとしない。
「パパ、お水飲む?ユキ、パパにお水あげて。」
「うん、わかった。」
ユキはちょっと顔が強張らせて、パパにコップを渡した。
パパはユキの描いた絵の前に座り、その大胆さを何とか理解して、どうにか誉めてやろうと思いながら、受け取ったコップの水を一気に飲んだ。
「ぐわっ!」
ぶしゃっ!
パパは、絵の上に水を噴き出してしまった!正に霧状に吹き付けるように。
「わ!ユキ、ごめん!でも何だこれ、甘い!甘すぎる!」
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