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……どうしよう、恐い。
これから生徒になる子達なのに。
何かあったら私も注意しなくちゃいけない立場なのに……
目を合わすこともできずに、ハラハラと見守っていると、
彼らの後ろから無精ひげを剃り、髪の毛もセットして、朝とはまるで雰囲気の変わった梁取先生がやって来た。
「おいお前ら早く並べ~」
梁取先生は、彼らよりも遅く入ってきたにも関わらず、先頭の赤髪の男の子の頭をパコンと叩いた。
ななな、なんて命知らずなっ!
赤髪の男の子は、突然後ろから頭を叩かれたので「あ?」と後ろを振り返り、睨みをきかせたが、梁取先生の姿を見ると一瞬で態度を翻した。
「あっ! おはようございます!」
「「オス!」」
赤髪の男の子に続いて、他の子達も頭を下げて挨拶をする。
「オウ」と軽く返事をして何事もなかったかのように、梁取先生は先生達の列に加わった。
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