エピローグ

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「紡さんはいつも勝手です。全然、――まだ分からないです」 ふわふわと摘まめない紡さんにそう言うと、ゆっくりと屈んで私の耳元で囁いた。 「やっと今日、帰ったら全て教えてあげるし見せてあげますよ」 その言葉の意味を感じて引き寄せられた腰の手が熱く感じる。 唇をなぞる指先も、その滲むような優しい笑顔も。 「だから、今日、貴方の全てを貰います」 もう離さないと、強い意思が感じられるその言葉胸が甘く締めつけられた。 昨日からのじれじれししていた気持ちがぶっ飛んで行く。 だから今日は素直に彼の胸の中に飛び込んだ。 全て受け止めて全て見せるために。 Fin
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