第1章

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7月8日 16:11 ボツ、ボツ、ボツ、ボツボツ、ボツボツ・・・・。 ビニール傘に落ちる雨の音は心地良かった。 梅雨は、嫌いじゃない。 不規則なその音は、ぼんやりと時間の流れを刻むようで、心が落ち着く気がする。 そして僕はカバンからバタークッキーを取り出し、優雅に食べて・・・。 「あっ、また! そんなもんばっかくってると伸びねーぞ、チビ!」 ・・・邪魔が入った。 「うっせー、バカ」 ジト目でこちらを見てくる少女へ、ぶっきらぼうにそう返しつつ、クッキーをかじる。
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