8人が本棚に入れています
本棚に追加
救護兵は立派な兵隊だ。
だから、勿論訓練もある。
そんな訓練のなか、ふわりふわりと箒に座り、優雅に紅茶を楽しむ救護兵がいた。
缶錐 侑子。
過去に様々な名声、悪名をものにした侑子は訓練を観戦するようだった。
そんな侑子の目の前に、一つの影が落ちる。
「おい、お前。俺様の相手をしろ」
「先に名乗るのは社交界のマナーよ」
「俺様はロクド様だ。名前を覚えておけよ」
「なってない挨拶ね
私は 缶錐 侑子。魔女よ」
依然としてふわり、ふわりと浮いている侑子だが、次には辺りに無数の皿や銀食器が浮かぶ。
「闘い、でしたかしら?
お相手いたしますわ」
ふいと侑子が指を振れば、無数の皿や銀食器がロクドに狙いを定め、息をつく間もなく飛来する。
最初のコメントを投稿しよう!