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夢じゃなかった。
打ちひしがれた。……嘘。
のたうち回った。……嘘。
とりあえず僕は早鐘を打ち始める心臓を落ち着けるべく宅配便に応じたのだが、何を言われているのか分からないままダンボール箱を受け取って、ハンコをどこに置いたか分からないまま天使に詰め寄った。
「ほんとにほんとにほんとにほんとにほんとなの?」
「ほんとにほんとにほんとにほんとに現実だあ~はい」
「いや待って?ボケないで?だいたいなにその格好?ギャグなの?てかあんた誰?どうやって浮いてんの?そもそもこれって不法侵入だよね?」
一気にまくし立てると、天使はその意地の悪い顔で耳をふさいだ。
僕にはこいつの言動がすべてギャグに見えた。
「とりあえず落ち着いてください。今から順を追って説明しますから」
説明してもらっても納得できないだろう。
死ぬ……なんて、現実味なさすぎて。
でもとりあえず僕は、バイト先に休みの連絡を入れたのだった。
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