第1章

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話が長くなりそうだと思って……というか、長くなければ困ると思って、圧力をかける意味でお茶を入れて出したのに、天使はそんな重圧をものともせずに「おかまいなく~」なんて言っている。 「で?説明してください」 優雅にお茶をすする天使に挑戦的な態度で凄む僕。 「あー、ダメなんですよねそういうの。その、信じてないけど事情は聞きたい感丸出しのスタンス。本当に腹が立ちます」 「じゃあ帰れ!」 勝手に人んちに上がり込んで死期を告げる胡散臭い天使なんてこっちから願い下げだ。 「……まだ自分の立場がわかってないようだから言っておきます。普通、人は自分がいつ死ぬかなんて分かんないものです」 そりゃそうだわな。 分かんないから死ぬのは怖い。 「それはちょっと違うんですけどまあそのうち分かります。……ここでちょっと信じられないことを言いますね。神さまはいるんです」 ほう。 「……あれ。ええええ!?みたいな反応はないんですね。期待してたんですけど」 いや、あんたとこうやってしゃべってる時点で何にも驚かない覚悟だよ。 「なるほど、一理ありますね。だとしたら話が早いんですけど、その神さま、ずいぶん気まぐれでして。人は図らずして生まれ、図らずして死ぬ……そんな自然の摂理をちょっと壊してみたくなったらしいんです」 そんな自分勝手な。まあ7日で世界を創造するあたりからしてもう自分勝手なんだけど。
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