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朝の空気、いつも吸ってる空気が特別に感じるのは、私が一歩、大人に近づく日だからである。
「おはよう!」
いつもなら、このテンションの高い父の挨拶を静かに返すが、
「おはよう!」
今日は、やまびこのように父と同じテンションで返してやった。
「元気ねぇ。美楽優。」
キッチンで優しく微笑みながら言う母。
「姉ちゃん、いつも死んでるのに、今日テンション高いね。熱でもあんのか?」
朝食頬張る中2弟 努(つとむ)
私、鳥谷美楽優(とりたに みらゆ)はそんな夢に出るような家庭を現実に迎えています。
ちなみに、今日テンションが高いのは…
新しい制服
新しい登下校道
新たに始まる生活
そう、私は今日から高校生。
誠駿高校という地元の難関高校に入るため、中学からは勉強しかして来なかった。だから、高校ではしたいことが山ほどあるが唯一したいことは決まっている。
「美楽優、聞いてる?」
「え?」
「え?じゃないよー。今年はここのイケメン王子 1つ上の加賀見先輩狙って来てる女子多いらしいよー。」
「へー。私は、そういう目立った人は…。」
私は恋愛をしにきた!
でも、そんな王子を狙うつもりはない!
あなたは、人気の王子を狙う派ですか?狙わない派ですか?
ここの主人公は人気の王子は似合わないようです。
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