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入学式まで時間がない中、急きょ胸に付けるリボンを教室に忘れてしまった私は焦っていた。
そのせいか、階段に足をつまづいてしまい階段から落ちかけとっさで目をつぶってしまった。
真っ白な世界が広がるの普通だが、意識があるのと右手の感触があり、後ろを振り返と、いかにもヤンキーと自分で言ってるようなやつがいた。
金髪、ピアス、筋肉質…それで決めつけるのもいけないけど。
ここ誠駿高校よ。こんなバカと顔に書いてあるようなやつも入れるの?
「大丈夫?」
意外に爽やか。
「あ、はい。ありがとうございます。」
手を放した瞬間、改めてさっきの手のぬくもりを感じた。
「入学式頑張ってね。」
この先輩…いじれる程優しいかも。
「入学式って頑張らなくても…どちらかといえばこの学校入るために頑張ってきましたから。」
「あ、そ、そうなんだ。緊張してるのかなって思ってたけど…随分堂々だから大丈夫みたいだね。じゃ、そろそろ…。」
何に緊張すんのよ。
入学式
「新入生代表の挨拶。代表、鳥谷美楽優」
「え?…あ、え、はい。」
だーいピンチ!
私、代表だったの完全に忘れてた!さっきの先輩このこと言ってたのかー。
てか、知ってるんだったら言ってよ。
そもそもなんで私代表って知ってんの!!
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