私の気持ち

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気が付くと、朝を迎えていた。 「ああ、もう朝…」 ずっと心配で悩み続けていた。 いつ寝ていつ起きていたのか分からなかった。 メッセージをチェックするが、返事はなかった。 「ヒロ…。大丈夫なの?学校に来るかな?ああ、学校、行かなくちゃ」 鏡を見ると、目が充血してクマも出来て酷い顔だ。 急いで制服に着替え、朝食も食べずに学校へ走った。 遅刻寸前で教室に入ると、すでにヒロは自分の席に座っていた。 「あ、加奈~。遅かったね」 笑顔で近づいて来る。 「ヒロ…」 「酷い顔~。目の下にクマ出来てるよ。あ、恋スタ観てたんでしょ?」 昨夜の事など無かったかのように話しかけてくる。 「…恋スタ?観てないよ」 「え?夜更かししたのに観てないの?バカだなあ」 「…バカ?」 昨日のアレは、なんだったの? 一晩中心配してたのに、今日はこんなに機嫌が良くて。私の心配はなんだったの? ううん、違う。ヒロが元気になった事を喜ばなくちゃ。 親友が元気になったのに腹を立ててしまう私って、なんて嫌な人間なの。 私が…ダメだから、嫌な人間だからこんなに…。 加奈が席に座ると、ヒロもついて来て隣の席に座り、横で恋スタの話を始める。 2日もろくに寝てないから、授業が始まるまで寝させて欲しい。 頭が回らず空返事を続けるが、ヒロは構わず話を続ける。 声が響く。頭が痛い。 突然、ピタリと話し声が止んだ。 ヒロを見ると、誰かを見ている。 視線を辿ると、結衣が立っていた。 「いい加減にしろよテメー!またやってんのか!」 結衣が一喝した。
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