第1章~入学式~

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「なっ…!!」 慌てて下を見るとズボンのチャックが全開だった。 しかもご丁寧にワイシャツが飛び出てしまっているのでチラッと見ればチャックが開いているのが一目瞭然で分かってしまう。 俺は慌ててシャツを押し込んでチャックを上げた。 『クックックッ。お前顔はいいのに抜けてんなー!面白い! そういう奴大好きだ。』 大学に入っていきなり告白されたのは残念な事に男だった。 「どーも。」 そう言って歩き出すとその男はついてきた。 『平野大地(ひらのだいち)。宜しく!』 「佐武譲。」 『おっ!なんだよ、名前までイケメンか?』 そう言ってそいつは笑った。 今までは名前まで地味だとか何処にでもありそうだとか言われて来たけど、顔が違うだけでここまで待遇って違うもんなのか。
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