第1章

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「きゃああああ」 これも彼女の声だ。 強盗がいきなり前へ動き出した。 あ、これはやばいかも、と思うと、強盗がその場で崩れ落ちた。 血の匂いがする。 「やだやだやだ!」 なにやら女の子が騒いでる。 ああ、立ちふさがった彼氏も血だらけで倒れているのだ。 首にナイフが刺さっている。 これは・・・だめだ。 「なんですぐ後ろにいたのに助けてくれなかったの」 彼氏のそばでうずくまっている彼女が呟いた。 きっと俺のことだろう。 「あんたも絶対許さない!」 そう彼女は俺を睨みながら、叫んだ。 叫んだかと思うと、彼女は消えた。 文字通り、消えたのだ一瞬で。 そして、すぐ後ろに気配がする。 俺は嫌な予感をしつつも、振り返った。
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